Column コラム

虫除け対策、何を選ぶ?

こんにちは、チャントアチャームです。
7月に入りましたね。梅雨があけたら、もう夏本番!
みなさん、夏休みの予定はもうお決まりですか?
バーベキューに夏祭り、海や、山でのレジャーなど、日頃アウトドア派ではない方でも、夏は自然の中で過ごす機会が増えるのではないでしょうか?
さて、今回はそんな夏のお出かけのマストアイテム「虫除け」について少し掘り下げてみたいと思います。

ここ最近の虫除けグッズのトレンドといえば、ナチュラル&オーガニック系のブランドから出ているアイテム。年々種類も豊富になり、バラエティショップでも様々なナチュラル系の虫除けグッズを見かけるようになってきました。
ナチュラルなライフスタイルを好む人が増え、自然環境への関心が高まる中、クローゼットの防虫剤代わりにハッカオイルやヒノキオイルを使ったり、キャンプ用にアロマキャンドルを持っていったり、殺虫成分を含まないタイプの蚊取り線香を焚いたり・・・。
化学成分に頼らず、昔ながらの知恵に習った虫よけ方法が見直されてきているように感じます。

私たちチャントアチャームも、特に小さなお子さんを持つママ達から「赤ちゃんや子どもと一緒に使えるような虫除けが欲しい」というお声をたくさん頂き、ブランド初となる衣類・空間用の虫よけスプレー※1アロマスプレーfor アウトドア」を開発しました。
※1 ユスリカなどの不快害虫を対象としていますが、忌避効果の試験をした蚊で効果が確認されています。

ところで一般的な虫除けスプレーと、チャントアチャームのようなナチュラル&オーガニックの虫除けスプレーって、一体何が違うのでしょうか?
意外と知らない虫除けスプレーの基礎知識や、効果の違いをおさらいしてみます。

一般的な虫除けスプレー

●忌避成分(虫除け成分)である「ディート」又は「イカリジン」のどちらかを規定量配合している「医薬品」または「防除用医薬部外品」※2

●血を吸う蚊・ブヨ・ダニ等の「衛生害虫」を対象としている。
※2 ディートは配合濃度によって医薬品医療機器等法上の分類が異なる。ディート濃度12%以上のものは「医薬品」、10%以下は「医薬部外品」。イカリジンは濃度5%と濃度15%の2種類があり、いずれも「防除用医薬部外品」となります。

「忌避成分」と聞くと、何となく「虫を寄せ付けない成分」という印象を受けます。日本で「忌避成分」と認められている成分のメカニズムは諸説あり、特に蚊に対しては、①忌避成分がヒトの臭いを覆い隠してしまう (マスキング)からというもの、②単に忌避成分の臭いが嫌いだというもの、③蚊の嗅覚 (きゅうかく) システムを妨害しているという説a)があります。簡単にいうと、虫の触覚を麻痺させる働きがある化学成分を肌に吹きかけて、蚊やブヨが皮膚を刺そうとしても、触覚が麻痺して、どこを刺してよいかわからなくなる・・・という仕組みです。

「ディート」は日本でも昔から使われてきたポピュラーな忌避成分ですが、国によっては子どもに使うのを制限しているところも。日本においては、2005年から、厚生労働省が「虫よけ剤の使用上の注意」を見直し、小児(12歳未満)に使用する場合、年齢によって1日に使用できる回数に制限を設けています。

生後6ヶ月未満の乳児 → 使用不可
6ヶ月以上2歳未満 → 1日1回
2歳以上12歳未満 → 1日1~3回

これに対し、「イカリジン」は日本では2015年に承認された比較的新しい忌避成分です。使用する年齢に制限が無く、小さな子どもでも使えますし、虫除けの独特な臭いがしないのも特長です。

ここで注意したいのが、「ディート」と「イカリジン」はそれぞれ対象としている害虫が違うという点です。

イカリジン:蚊成虫・ブヨ・アブ・マダニの忌避
ディート:蚊成虫・ブヨ・アブ・ノミ・マダニ・イエダニ・サシバエ・トコジラミ・ツツガムシの忌避

蚊が原因となる感染症(デング熱やジカウイルス感染症など)の流行地域である、東南アジアやアフリカ、中南米を旅行する場合や、本格的な登山などのアウトドアには「ディート」がおすすめです。

塗りムラがあるとその隙をついて虫に刺されてしまうため、肌を守るにはまんべんなく吹きかけることがポイントになります。汗や水で流れてしまった場合も、虫除けの効果が出ないので注意が必要です。また、濃度の違いは持続時間の違いで、高濃度であるほど効果が高いというわけではないため、選ぶ際には要注意です。

ナチュラル&オーガニックの虫除けスプレー

●「ディート」や「イカリジン」のような化学的な忌避成分を使わず、主に天然の精油などで、虫が寄って来づらい環境を作る。

●「医薬品」や「防除用医薬部外品」ではないため、血を吸う蚊やブヨといった「衛生害虫」は対象外。ユスリカやチョウバエといった「不快害虫」を対象としている。

●主に、肌に直接吹きかける「化粧品」と、衣類や空間に吹きかけて使う「雑貨」がある。医薬品ではないため、子供から大人まで使用制限は特にない。

現在の日本で蚊に効果のある「虫除け」として認められるためには、化学成分を使わざるを得ない事情があります。残念ながらナチュラル&オーガニック成分だけでは血を吸う蚊やブヨ、ダニに効果があると認められる(販売できる)製品は作れないのです。

ただ、毎日の暮らしに必ずしも強い忌避効果が必要かというと、少し疑問に感じる部分でもあります。「虫除けは使いたくても、どうしても臭いや使用感が苦手」であったり、「口や鼻から吸い込んでしまうので小さな子供にはなるべく使いたくない」、「赤ちゃんが肌をなめてしまうから心配・・・」といった意見があるのも事実です。
そんな「不快な虫を寄せ付けたくないけれど、化学成分を避けたい」という方に、ナチュラル系の虫除けグッズはとてもおすすめです。

虫が嫌がる香りにはいくつかありますが、ユーカリ油(レモンユーカリ油)は、厚生労働省も虫よけ剤成分として推奨しています※3。レモングラス、ローズマリー、ゼラニウム、ミントなどにも虫よけ作用があるとされています。
※3アメリカ疾病予防管理センターは、ユーカリ油を3歳以下の子どもには使用しないよう発表しています。一方、アメリカ小児学会はユーカリ油に関してまだ見解を発表していません。特に子どもへの使用の際は、各製品の説明書を必ず確認してください。

さて、ここまでいかがでしたでしょうか。少しでも、最近の虫よけ成分事情をご理解いただけたら嬉しく思います。
チャントアチャームとしても、やみくもに化学成分を避けるのではなく、気になる虫やシーンに合わせて賢く虫除け対策をすることが大切だと考えています。
是非、自分や家族のライフスタイルにぴったりのアイテムを見つけて、夏を楽しみましょう!

参考文献:
a)「Mosquitoes smell and avoid the insect repellent DEET」 Zainulabeuddin Syed and Walter S. Leal,Proceeding of the National Academy of Science, 105, 13598-13603 (2008)

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