Column コラム

オーガニックコットンを知る

こんにちは。チャントアチャームです。
10月に入っても気温が30℃に届く日もあり、なかなか秋がやって来てくれない今年。
グレタ・トゥンベリさんの主張が世界中の注目を集めている中、まさに環境破壊による地球温暖化が待ったなしで進んでいることを感じずにはいられません。
さて、今回はそんな地球環境にも関係するトピック、「オーガニックコットン」について考えてみたいと思います。

オーガニックコットンの誤解

オーガニックコットンと聞いて、まずどんなイメージが浮かびますか?
「普通のコットンよりも体に良い」「赤ちゃんや敏感肌に優しい」など、品質が良いイメージを持っている方が多いかもしれません。
がしかし、これらは誤りです。
意外と正しく知られていませんが、実はオーガニックコットンと一般的なコットンは、品質的には同じもの。もし肌触りの違いや質の違いがあるとしたら、原料のコットンがオーガニックか非オーガニックかではなく、染色や加工等による違いです。
では、オーガニックコットンの価値はどこにあるのでしょうか?


 綿花栽培の現実

オーガニックコットンの価値。それはずばり「環境に配慮されている生産過程」にあります。
一般的なコットンとの栽培の違いから、その真の価値が見えてきます。

一般的な綿花栽培

虫がつきやすく、病気になりやすいことから、もともと綿花の栽培は大変手間のかかるものでした。それが産業革命以降、化学肥料や農薬の登場によって、効率的に大量生産が可能になると、一気に農薬を使った栽培手法が広がりました。
まず種をまく前に化学肥料、防カビ剤、殺菌剤を散布し、成長して雑草が生えたら除草剤、害虫がついたら殺虫剤、そして実がはじけて収穫するときには枯葉剤…。
あらゆる工程で大量の農薬を使用するため、綿花畑は世界の耕作地のわずか2.5%でしかないのに、世界の殺虫剤の約16%と農薬全体の7%が使われるほどです。
これだけの農薬を使えば、自然環境にとって大きな負担となるだけでなく、農作業する生産者の健康も蝕んでしまいます。

オーガニックの綿花栽培

これに対して、オーガニックの綿花栽培では、当然化学農薬は使いません。
オーガニック食品と同様、栽培する畑が有機認証を得るためには、最低でも3年ほどは化学肥料や農薬を使用せず、土壌を整えることが必須条件となります。
さらに栽培中はもちろん、収穫した後の綿花を紡績、織布、ニット、染色加工、縫製する製品化の工程においても、使用する薬品や環境への負担が厳格に管理され、オーガニック原料の含有率やトレーサビリティーもきちんと確保されている必要があります。
自然環境に負荷を与えず、農場近隣の環境保全にもつながり、働く人たちの健康も損ねない理想的な栽培方法です。

オーガニックコットンを選んで、人にも地球にも優しい消費へ

現在、日本の綿花自給率がほぼ0%だということはご存知ですか?
日本製と表示されたコットン製品だとしても、その原綿は海外からの輸入に依存している状況です。
綿花は世界生産量の約80%がインドや中国、ウズベキスタンなどの発展途上国の人々によって生産されています。雨が少なく乾燥していて、日照時間が長いという綿花にとって最適な環境ということと、人件費が安いという理由からです。
綿花栽培を行う農家のうち、90%は貧困や飢餓に苦しんでおり、世界保健機関(WHO)の調査によると、綿花畑に使用する毒性の高い農薬のために、全世界で年間300万人もの人びとが健康を害し、2万人が死亡しています。
さらに、綿花栽培にかかるコストも農家に重くのしかかります。農薬や肥料、遺伝子組換えの綿花種(GM種)の購入のために莫大な借金を抱えることになり、自殺をする農家が2014年までの20年間で27万人いるといわれます。
そんな環境下ゆえ、子どもも貧しい家族を支えるために学校に通わず、幼いころから働くことがほとんどです。低価格で流通するコットン製品の裏側に、生産を担っている発展途上国の方たちの多大なる犠牲があるのです。

一方でオーガニック栽培に転換すると、経済的負担は40%削減されると試算されています。さらには、フェアトレードで取引をすることにより収入が安定するため、農家は貧困から脱出するための糸口を見つけることができ、子どもたちが学校に通うことができるようになります。オーガニックコットンを栽培することは、フェアトレードによる貧困問題への解決策と高い親和性があるのです。

さて、ここまでいかがでしたか?
私たちの毎日に欠かせないコットンは、地球と自然環境、そして生産者の健康犠牲のうえに成り立っているという事実があります。
毎日の暮らしに欠かせないモノの背景に関心を持ち、なるべく地球環境や生産者に優しい手段で作られたものを選ぶ。無理せずできる範囲で始めてみることが、人と地球に良い連鎖・良い循環となっていくはずです。
今後も、私たちチャントアチャームは、肌を健やかで美しくするだけでなく、地球環境や原料生産に携わる人達の笑顔を守っていけるような製品づくりをしていきたいと考えています。

引用:
オーガニックコットンに関するアンケート調査
日本オーガニック・コットン協会
日本オーガニックコットン流通機構
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